結論
docker compose down
で速攻で終了させたいなら
version: "3" services: app: image: ubuntu stop_grace_period: 0s
そもそもdocker compose downはなにしているのか
docker-compose.ymlのstop_grace_periodとはdocker-composeは、複数のコンテナを定義し、実行するためのツールです。
docker-composeでは、YAMLファイルにサービス、ネットワーク、ボリュームなどの設定を記述します。その後、docker-compose upコマンドで一括して起動します。
docker-composeを使うときに、サービスを停止する方法について考えたことはありますか?docker-compose downやdocker-compose stopなどのコマンドを使えば、簡単にサービスを停止できますが、その裏ではどのような処理が行われているのでしょうか?
実は、docker-composeでは、サービスを停止する前に、コンテナに対して2種類のシグナルを送信しています。それが、SIGTERMとSIGKILLです。これらのシグナルについて、簡単に説明しましょう。
SIGTERMとは
SIGTERMは、プロセスに対して終了を要求するシグナルです。このシグナルを受け取ったプロセスは、自分自身を終了するために必要な処理を行います。例えば、ファイルのクローズやメモリの解放などです。この処理は、プロセスによって異なりますが、通常は数秒程度で終わります。しかし、プロセスがSIGTERMを無視したり、終了処理に時間がかかったりする場合もあります。その場合は、SIGKILLが送信されます。
SIGKILLとは
SIGKILLは、プロセスに対して強制終了を命令するシグナルです。このシグナルを受け取ったプロセスは、何も処理せずに即座に終了します。このシグナルは、プロセスが無視できないため、確実にプロセスを終了させることができます。しかし、このシグナルは、プロセスが正常に終了するために必要な処理を行わないため、データの損失や不整合などの問題を引き起こす可能性があります。したがって、このシグナルは、最終手段として使うべきです。
stop_grace_periodとは
では、docker-composeでは、コンテナに対してSIGTERMとSIGKILLのどちらを送信するのでしょうか?
実は、docker-composeでは、両方を送信します。まず、コンテナにSIGTERMを送信し、コンテナが終了するのを待ちます。しかし、コンテナが一定時間内に終了しない場合は、SIGKILLを送信して強制的に終了させます。この一定時間を指定するのが、stop_grace_periodというオプションです。 stop_grace_periodは、docker-compose.ymlのサービスに対するオプションです。このオプションは、サービスを停止する前に、コンテナに送信されるSIGTERMとSIGKILLの間に待機する時間を指定します。デフォルトでは、この時間は10秒です。しかし、stop_grace_periodを設定することで、この時間を変更できます。例えば、以下のように設定すると、この時間を5秒に短縮できます。
version: "3" services: web: image: nginx stop_grace_period: 5s
また、以下のように設定すると、この時間を0秒に短縮できます。
version: "3" services: web: image: nginx stop_grace_period: 0s
この場合、コンテナにはSIGTERMとSIGKILLが同時に送信されます。これは、コンテナがすぐに停止することを意味します。
stop_grace_periodのメリットとデメリットstop_grace_periodを設定することで、サービスの停止時間を短縮することができます。これは、開発やテストなどの環境では便利な機能です。しかし、本番環境では、注意が必要です。なぜなら、stop_grace_periodを短くすることで、コンテナが正常に終了するために必要な処理を行う時間がなくなる可能性があるからです。例えば、データベースやメッセージキューなどのコンテナでは、終了処理に時間がかかる場合があります。その場合は、stop_grace_periodを長くすることで、コンテナが安全に終了することを確保する必要があります。
まとめ
docker-composeでは、サービスを停止する前に、コンテナに対してSIGTERMとSIGKILLの2種類のシグナルを送信します。この2つのシグナルの間に待機する時間を指定するのが、stop_grace_periodというオプションです。このオプションを設定することで、サービスの停止時間を短縮することができますが、コンテナが正常に終了するために必要な処理を行う時間がなくなる可能性もあります。したがって、このオプションを使用する場合は、環境やコンテナの種類に応じて、適切な値を設定することが重要です。