医師は「意識不明の重体」とは言わない
ニュースでよく見る「意識不明の重体」という言葉だが、医師は現場では使わないらしい。
意識不明と意識不明の違い
「意識不明」ってのは、文字通り「意識があるかないか」って話だ。でも、医療現場じゃ「意識障害」って言葉を使う。 それは、「意識があるかないか」の二択じゃなくて、「意識がどのくらい障害されてるか」が重要だからである。
- 意識不明: 意識のあるなしを指す言葉
- 意識不明: 意識にどの程度障害があるかを指す言葉 意識レベルが関係する
意識レベルとは
医療現場じゃ、「意識レベル」って言葉で意識障害の程度を数字で表す。 日本じゃ「Japan Coma Scale(ジャパン・コーマ・スケール)」、略してJCSってやつがよく使われる。
JCSは意識レベルを0、1、2、3、10、20、30、100、200、300の10段階に分ける。数字が大きいほどヤバい。
例えば、
- 呼びかけに反応しない、痛み刺激にもピクリともしない → JCS 300
- 名前は言えるけど、場所や日付が言えない → JCS 10
で、緊急の時は「JCS 3桁」みたいに大雑把に言うこともある。 こうすると、100なのか200なのか300なのかは分からんが、大体のヤバさは伝わる。
「意識不明」=「重症」とは限らない
「意識不明」って聞くと、めっちゃヤバい状態を想像するかもしれない。 でも、意識レベルが低くても、命に関わらないこともあるんだ。
例えば、糖尿病の人が薬の使いすぎで低血糖になって意識を失うことがある。 でも、ブドウ糖を注射すれば、すぐに意識は回復する。
逆に、意識はハッキリしてるのに、敗血症とかで命に関わるってケースもある。
つまり、「意識があるかないか」だけじゃ、病気の重さは決まらないってことだ。